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問題だらけの女性たち 文庫

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女の脳は小さい? 女が考えると生殖器がダメになる!? 笑うに笑えない19世紀ヴィクトリア朝の「大問題」な女性観を、痛快なユーモアと皮肉で描いたイギリス発傑作風刺絵本!  21世紀のイギリスのフェミニスト漫画家、ジャッキー・フレミングは、なぜ歴史の授業で女性の偉人について習わないのかという疑問を、本書『問題だらけの女性たち』で皮肉とユーモアをこれでもかと効かせて解き明かす。  かつて世界には男性だけが存在し、女性がいなかった。  白人だけが存在し、黒人がいなかった。  差別構造が重層的に示され、見えないことにされてきた、異端とされてきた女性たちの存在に光を当てていく。  女性の脳は男性よりも小さい、 体が弱すぎて運動ができない、知的に劣る、などなど、フレミングが描き出した、当時の女性の自由と権利を著しく制限した非科学的な迷信や固定観念の数々をまとわされた女性たちの姿は、まさにウルフが書いたような「非常に奇妙な複合体」である。史実と皮肉とユーモアをフラットに語ることで、より史実の不条理さが、「やばさ」が伝わる。  そして、歴史に名を残した"偉大な"男性たちが個人として、集団として、その暴力的で不条理な土壌を耕し続けたことを、フレミングは許さない。すごいことを成し遂げた人だから、今の社会状況とは違うからと、手を緩めたりもしない。その理由は、これまで長きにわたって蔓延(はびこ)ってきた悪しきサイクルを、ここで一度断ち切るためだ。過去の「やばさ」を今の視点で批評することで、強固な「やばさ」の糸を切ることができる。  本当に残念なのは、現代版の『問題だらけの女性たち』 をつくることも可能であることだ。19世紀の価値観を一笑に付すことができないくらいには、今も同じ問題が根を這っている。日常の「やばさ」をフレミングのように、 ウルフのように、この本に登場する、そしてこの本に登場しない、社会に抵抗した無数の女性たちのように批評していくことで、声を上げていくことで、生きていくことで、 私たちは私たちの歴史を紡いでいくことができる。 (「訳者あとがき」から一部抜粋) ●著者略歴 ジャッキー・フレミング ロンドン在住。漫画家、イラストレーター。6冊の漫画著作があり、〈ガーディアン〉〈インディペンデント〉等多くの雑誌にイラストを発表している。自身を「フェミニスト漫画家」と呼んでいる。 ●訳者略歴 松田 青子 Aoko Matsuda 1979年兵庫県生まれ。作家・翻訳家。2013年『スタッキング可能』でデビュー。21年『おばちゃんたちのいるところ』で世界幻想文学大賞・短編集部門を受賞。近著に、エッセイ『お砂糖ひとさじで』。 Kindle→https://amzn.to/3H0I9XW

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