

パレスチナ虐殺を目の当たりにしながら、私たちは何もできないままなのか――。故エドワード・サイードの同志で思想的継承者のハミッド・ダバシが見出した新たな「抵抗」の可能性。世界は植民地主義に加担し、「占領」「統治」「戦争」などといった概念は転倒する。ヨーロッパ中心主義的な「理性」を徹底的に批判した論説集。
著者プロフィール
ハミッド・ダバシ (ハミッド ダバシ) (著)
米国コロンビア大学教授。専門は中東研究・比較文学。「イランのサイード」と称される。1951年、イラン南西部アフヴァーズ(イラク隣接州の州都)生まれ。76年、米国ペンシルヴェニア大学に留学、博士号を取得(文化社会学とイスラム学)し、89年より現職。
早尾 貴紀 (ハヤオ タカノリ) (訳)
東京経済大学教授。パレスチナ/イスラエル研究、社会思想史研究。ヘブライ大学客員研究員(2002-2004)。共訳に、ハミッド・ダバシ『ポスト・オリエンタリズム』(作品社)。