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[再入荷待ち]アナキズム 新たな社会関係を創り出す

2,420円

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破壊の根強い神話に抗して 本書は、アナキズムを知らない読者に向けた裾野の広いアナキズムの入門書・解説書であると同時に、アナキストに向けてアナキズムを内外へと開いていくことを呼びかけている。 グローバル史の視座に立てば、アナキズムは決してマイナーなものでもなければ、歴史の遺物でもない。暴力的なものでもなければ、空理空論でもない。それは世界のいたるところに見て取れる、日常的で集団的な実践なのである。 本書における記述の比重は、過去のアナキズムの思想や運動より、現代につうじる多様な実践に置かれており、その点において、アナキズムの否定的・批判的側面にもまして、ウォードが強調するその肯定的・創造的側面がクローズアップされている。 本書では、アナキズムとルール作りの関係が論じられている。本書が思い起こさせるのは、革命を起こすことではなく、革命を続けていくこと、革命を日常的な実践へと落とし込み、ルーティーンとして継続していくこと、そのなかで実験と即興を繰り返し、絶えざる調整を行うことの重要性なのである。複数の起源から、そのグローバル化を経た、今日の姿までアナキズム入門の決定版。 目次 第一章 アナキズムの複数の起源 第二章 アナキズムのグローバル化 第三章 今日のアナキズム 第四章 アナキズムと公共財の支給―医療と治安維持 第五章 アナキズムと公共財の支給―労働と教育 第六章 アナキズムと世界政治 【著者略歴】 アレックス・プリチャード(Alex Prichard) 英エクセター大学政治学部准教授。英ラフバラー大学で博士号取得。2005年には英国政治学会でアナキズム研究ネットワーク(Anarchist Studies Network)を立ち上げたことで知られる。マンチェスター大学出版局による現代アナキズム研究叢書の共編者でもある。主著は『正義、秩序、アナキー——ピエール・ジョセフ・プルードンの国際政治思想(Justice, Order and Anarchy: the International Political Theory of Pierre-Joseph Proudhon)』(2013年)。博士課程時代の指導教官であり、アナキズム研究の第一人者ルース・キンナとの共同研究や共著がある。本書刊行後、キンナを含めた3人の著者との共著で、PM Press(アナキズム関連書籍を専門とする大手のアナキズム出版社)から『アナキズム的な合意形成——集団の組織化のためのフィールドガイド(Anarchistic Agreements: A Field Guide to Collective Organizing)』(2023年)を刊行した。 【訳者略歴】 小田透(おだ・とおる) 1980年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得満期退学。カリフォルニア大学アーバイン校で博士号(比較文学)取得。順天堂大学医学部准教授。主な訳書に『エマ・ゴールドマン自伝』(小田光雄との共訳、ぱる出版)、クロポトキン『相互扶助論』(論創社)、ブロナー『フランクフルト学派と批判理論』、ガーランド『福祉国家』(以上、白水社)。

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