
これまで日記も書いたことのない70歳の著者による、はじめての私小説──。これは私小説なのか、随筆なのか、はたまた回想録か。
70年の生を振り返り、いまでも自分の存在を支えてくれる大切な断片を描く。姪っ子の「ユカちゃん」、母に料理を学ぶ「ワカメスープ」、中学生が働く「パチンコ屋」、定年を迎え最後の仕事となった「清掃員のパートナー」、表題作「トレーニング」のほか、長編「南房総富浦」など全9編。
目次
ユカちゃん
ワカメスープ
パチンコ屋
駐車場
清掃員のパートナー
トレーニング
床屋
墓参り
南房総富浦
著者インタビュー
あとがき
著者略歴
木耳(きくらげ)
1954年11月生まれ、午年。高円寺庚申通り育ち。杉並第四小学校卒業。