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傷ついた世界の歩き方

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フェミニズムを目撃する新しい紀行文学 「女性、命、自由!」デモの叫びが響くテヘランで、ニコラ・ブーヴィエの名著をたどり直す冒険が始まる──。 『世界の使い方』は〈僕〉にとって聖典のような存在だ。彼が旅した景色を自分で確かめるのが長年の夢だった。パリからテヘランに向かう飛行機では、一睡もできなかった。携帯電話にフランス外務省からの着信があり、イランで監禁される危険性を告げられていたからだ。 22歳のクルド人女性が、「不適切な服装」を理由に道徳警察に逮捕され殺害された……マフサ・アミニ事件をきっかけに、イラン全土で抗議運動が起きていた。そのデモ活動に参加した、同じくZ世代で16歳のニカ・シャカラミも被害に遭う。女性たちが髪を風になびかせながら抑圧に立ち向かう姿を目撃し、〈僕〉は、イランの過酷な現実を突きつけられる。砂漠が広がる大地の上、「死者の背後では千の心臓が鼓動する」。 テヘランからエスファハーン、ペルセポリスを経てザーヘダーン、サッゲズに至る縦断記は、傷ついた世界を生きる者のため「世界の傷口」に命がけでペンを差し入れる新しい紀行文学。アカデミー・フランセーズ賞受賞の作家の日本デビュー作。 [目次] パリ-テヘラン テヘランの安宿 テヘランの街角 ゴム カーシャーン エスファハーンへの道 エスファハーン シーラーズ ヤズドへの道 ヤズド ケルマーン バムへの道 ルート砂漠 ケシート バム ザーヘダーン ザーヘダーンからテヘランへ テヘランの安宿に戻る タブリーズ サッゲズ  訳者あとがき [著者略歴] フランソワ=アンリ・デゼラブル François-Henri Désérable 1987年生まれ。アイスホッケーのプロ選手という異色のキャリアをもつ、フランスの作家。人間の内面を鋭く描写し、社会的・哲学的テーマを探求することで高く評価される。代表作に、天才数学者エヴァリスト・ガロアを描いた伝記小説『エヴァリスト』(2015)、ロマン・ガリーの自伝小説に登場する架空の人物を題材にした『ピエキエルニー氏というひと』(2017)。ポール・ヴェルレーヌの詩句をもとにした恋愛小説『僕の支配者で僕の征服者』(2021)でアカデミー・フランセーズ小説大賞を受賞。本書『傷ついた世界の歩き方──イラン縦断記』(2023)は、フランスで刊行されるやいなやベストセラーとなり、ニコラ・ブーヴィエ賞およびロマン・ニュース賞を受賞。各国語に翻訳され、世界的な話題となる。

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