罪に問われた人=〈当事者〉と彼らを支える人=〈支援者〉6人がみずからの生活史を語る異色のインタビュー集。
それぞれの語りを通じて、刑事司法のあり方と犯罪行為を手離す方法をさぐる。
◉推薦のことば
犯罪をした人への社会政策を考えるときの出発点はここだと確信しました。
(日本司法福祉学会会長/日本福祉大学ソーシャルインクルージョン研究センター・研究フェロー)
『罪を犯した人々を支える――刑事司法と福祉のはざまで』(岩波新書)著者 藤原正範
◎調査協力
橋本恵一/飯田智子
◎目次
はじめに
Ⅰ 犯罪行為をしないことがあたりまえの生活に
第1話 「やっぱ食べられてたから。する必要がないっていうか」
第2話 「悪いことやめたほうがいいんじゃないかな。悪いことやめるんだったら今日からやめるかみたいな」
Ⅱ 犯罪行為を手離す
第3話 「自分みたいなボロボロの人間でも最初から大事にしてくれた」
第4話 「毎日お風呂に入って、好きなときに横になってとか、ごくあたりまえの生活。その生活を守りたいから仕事をする」
Ⅲ 犯罪行為経験者を支えるために
第5話 「加害者って何も思わないけど、被害者ってこんなに悲しんでるんだ」
第6話 「悩み事がなくなっていくことっていいことじゃないですか。刑事司法の問題って、やっぱりすごい悩み事でしょ」
Ⅳ 6人の生活史から見えてくるもの
犯罪行為を手離す方法をさぐる〔掛川直之〕
著者について
掛川直之・・・立教大学コミュニティ福祉学部准教授。2018年大阪市立大学大学院創造都市研究科博士課程修了。博士(創造都市)。大阪市立大学都市研究プラザ特別研究員(若手・先端都市)、日本学術振興会特別研究員、立命館大学衣笠総合研究機構専門研究員、東京都立大学人文社会学部助教等を経て現職。