勝手耕作完全マニュアル、待望の邦訳!
世界にはいろんなことをしている人たちがいます。
本書に登場する人たちが耕しているのは自分の庭ではありません。
見つからないようにこっそりと、空き地、手入れのされていない花壇、道路の中央分離帯、行政区分のあいまいな土地、いつの間にかゴミ捨て場と化しているスポット……、そんな土地を「庭へと変えてしまう」、これがゲリラガーデニングです。
その土地の成り立ちを調べ、見つからないように細心の注意を払い、無断で、創造的に、まるで魔法のように、ふさわしい植物で街を飾るアナーキーな庭づくり。
世界中の実例を紹介しながら、伐られていく世界の中で「植えていく」ことに突き進む。読んだらやってみたくなることまちがいなしの一冊です。
土を掘る、種をまく、水をやり植物を育てる。
こうし た 人間として の 当然の営みは、 土地を所有せずとも実現可能なのです。
【主要目次】
はじめに
第1部*ムーブメント ゲリラガーデンという運動
1. ゲリラガーデンとは?
2. なぜ闘うのか
3.何と闘うのか
4. 歴史
第2部*マニュアル ゲリラガーデニングの手引き
5. 武器(アーセナル)
6. 戦場(フィールド)
7. 宣伝(プロパガンダ)
8. 勝利(ビクトリー)
特別寄稿:境界のゲリラガーデン(東京大学だめライフ愛好会)
境界を越えて耕すということ(くまたろう)
著者について
【書いた人】
リチャード・レイノルズ
ロンドン在住のゲリラガーデナー。
大学時代、授業中に窓辺に小さな花壇をこしらえたのが初めてのゲリラガーデン。2004年に公団に引っ越したのを契機に本格的にゲリラガーデン活動に没頭する。
世界各地のゲリラガーデナーとつながり、guerrillagardening.orgを運営している。
【訳した人】
甘糟智子(あまかす・ともこ)
翻訳家。
主な訳書『民主主義がアフリカ経済を殺す』(日経BP、2010年)、『アナキストサッカーマニュアル―スタジアムに歓声を、革命にサッカーを』(現代企画室、2013年)、『スピルオーバー―ウイルスはなぜ動物からヒトへ飛び移るのか』(明石書店、2021年)など。
【寄稿した人】
東京大学だめライフ愛好会
学生。2023年より東京大学駒場キャンパスにて「勝手耕作」を実践。