『「能力」の生きづらさをほぐす』で鮮烈なインパクトを残した気鋭のコンサルタントが、なきものとされてきた「職場の傷つき」に着目し、これからの組織開発のあるべき道筋を探る意欲作。
1ON1、対話、パーパス、人的資本経営、ウェルビーイングなど、目新しい言葉に飛びつく前に、まずその「傷つき」に「気づく」ことから、始まる。
「能力主義」の限界に気づき始めたすべての人へ。
【もくじ】
第1章 「職場で傷つく」とはどういうことか?
第2章 「職場で傷つく」と言えない・言わせないメカニズム
第3章 「能力主義」の壁を越える
第4章 いざ実践ーー「ことばじり」から社会の変革に挑む
■あの社員は、なぜ辞めたのか?
■ハラスメント未満の「傷つき」をなかったことにされる職場とは。
■仕事で傷ついたなんて言ったら負け?
■うまくいっている人の行動分析をしてマネして、本当に「できる人材」になれるのか
■かけ声ばかりで、実は排他的な職場とは。
■出世した、でもいつまでこのぎりぎりのラインで働き続ける必要があるのか
■優秀な人がいれば、組織の問題は解決するのか
■評価はどこまで「正しい」のか
■「自分で考えろ」の意味
■真面目な社員の「闇落ち」ーービックモーター社の事例から
■「天才職人」の降格
■形だけの「ストレスチェック」
■「通過儀礼」としての就活
■個人的なこと=気の毒だけど自分で何とかすべきこと
■「主体性」のある人材、欲しい? いらない?
■「人的資本経営」への違和感
■お調子者の静かな「傷つき」
■優秀ならば、傷つかない?
「職場で傷つく」を諦めない、当たり前にしないために、個人ができること・会社が具体的にできることとは何か。具体例を示しながら解くきほぐす。
著者について
勅使川原 真衣
1982年横浜生まれ。東京大学大学院教育学研究科修了。BCGやヘイ グループなどのコンサルティングファーム勤務を経て、独立。教育社会学と組織開発の視点から、能力主義や自己責任社会を再考している。2020年より乳がん闘病中。著書に『「能力」の生きづらさをほぐす』(どく社)がある。朝日新聞デジタルRe:Ronにて「よりよい社会と言うならば」連載中。
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