助けを求めることは、「無責任」ではない!
気鋭の哲学者が、日本社会に跋扈する「自己責任」という名の怪物を退治し、
新たな「責任」の哲学を立ち上げる。
頼ることが、後ろめたくない社会へ!
新自由主義を下支えする思想として、日本に導入された「自己責任」論。
しかし、これは人々を分断し、孤立させる。
誰かに責任を押し付けるのではなく、
別の誰かに頼ったり、引き継いだりすることで、
責任が全うされる社会へ。
ハンス・ヨナス、エヴァ・フェダー・キテイ、ジュディス・バトラー、
3人の独創的な哲学者を手がかりに、
「利他」の礎となる、
「弱い責任」の理論を構築する!
著者について
戸谷洋志
1988年東京都生まれ。立命館大学准教授。法政大学文学部哲学科卒業後、大阪大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(文学)。ドイツ現代思想研究に起点を置いて、社会におけるテクノロジーをめぐる倫理のあり方を探求する傍ら、「哲学カフェ」の実践などを通じて、社会に開かれた対話の場を提案している。著書に『Jポップで考える哲学』(講談社文庫)、『ハンス・ヨナスの哲学』(角川ソフィア文庫)、『ハンス・ヨナス 未来への責任』(慶應義塾大学出版会)、『原子力の哲学』『未来倫理』(集英社新書)、『スマートな悪』(講談社)、『友情を哲学する』(光文社新書)、『SNSの哲学』(創元社)、『親ガチャの哲学』(新潮新書)、『哲学のはじまり』(NHK出版)、『恋愛の哲学』(晶文社)など。2015年、「原子力をめぐる哲学――ドイツ現代思想を中心に」で第31回暁烏敏賞受賞。
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