戦火の地で市民に何が起きていたか
2023年10月7日にイスラエル軍がガザへの爆撃を始めてから、ガザでの死者は3万人を超えた。あの日、15歳の息子とともにガザを訪れていたパレスチナ人の著者は以降、他の市民とともに命がけの避難を繰り返すことになる。作家でもある著者が、携帯のボイスメッセージを使い、イギリスの出版社に命がけで届けた戦場と喪失の圧倒的記録。
「空爆のたびに、記憶は瓦礫や破片とともに飛び散り、歴史は消されていく。救急車のサイレンが鳴り響くたびに、誰かの希望が消えていく」
英語、日本語、韓国語など11言語同時出版。収益(諸経費を除く)はすべてパレスチナの3支援団体に寄付される(Medical Aid for Palestinians, the Middle East Children’s Alliance, and Sheffield Palestine Solidarity Campaign (Khan Younis Emergency Relief))。
序文:クリス・ヘッジス(元「ニューヨークタイムズ」記者、2002年ピューリツァー賞受賞)
目次
序文(クリス・ヘッジス)
日記 Day1~Day85
おわりに
著者プロフィール
アテフ・アブー・サーイフ (アテフアブーサーイフ) (著/文)
ATEF ABU SAIF 小説家、作家。1973年パレスチナ・ガザ地区のジャバリア難民キャンプ生まれ。ビルジート大学で学士号、ブラッドフォード大学で修士号取得。欧州大学院で政治・社会科学の博士号取得。ヨルダン川西岸地区在住。これまでに6冊の小説を出版するほか、パレスチナ関連の執筆などを行なう。2019年からパレスチナ自治政府文化大臣。
中野 真紀子 (ナカノ マキコ) (翻訳)
「デモクラシー・ナウ!ジャパン」代表、翻訳業。訳書にエドワード・サイード『ペンと剣』(ちくま学芸文庫)、ノーム・チョムスキー『マニュファクチャリング・コンセント』(トランスビュー)、ナオミ・クライン『地球が燃えている――気候崩壊から人類を救うグリーン・ニューディールの提言』(大月書店)など多数。