「これは?」
「お玉です!」
それはわかる。しかし、今なぜここでお玉なのか。(本文より)
コロナ渦中の町を歩き、近所で見かけた看板の言葉をきっかけに本当の言葉探しをはじめた「私」は、町を歩き、
弘法大師と高野山から、『オズの魔法使い』、松任谷由実のドキュメンタリー番組、
『西遊記』など何かを求める旅の物語に思いを馳せるうちに、半導体エンジニアの職へと導かれた出会いの記憶へと至って……。
訪ねた土地で芋づる式に記憶を蘇らせていく至福。
「このお玉がね、随分前から家の台所に仕舞ってありましてね、
いったいこれはなんだろうな、なんだろうなと思っていたんです」(本文より)
◉目次
第1章 半径1km圏内の言葉
第2章 弘法大師のご利益か
第3章 繰り返しの効能
第4章 先人は遅れてくる
◉書誌情報
新書判144頁カラー、並製本(カバー・帯付き)
定価 1,700円+税
ISBN 978-4-9910743-6-3 C0295
発行日:2024年3月15日
発行者:代わりに読む人
著者:友田とん
装画・挿画:いちろう
装幀:千葉美穂
編集協力:松井祐輔
校正:北村さわこ
◉著者略歴
友田とん(ともだ・とん) 作家・編集者。ひとり出版社・代わりに読む人代表。著書に『ナンセンスな問い』、
『『百年の孤独』を代わりに読む』ほか。文芸雑誌『代わりに読む人』編集発行人。柏書房のWEBマガジンにて
「地下鉄にも雨は降る」を連載中。敬愛する作家はガルシア=マルケスと後藤明生。
『パリのガイドブックで東京の町を闊歩する 1』→ https://books-lighthouse.stores.jp/items/657402c17588610001d92ec4
『パリのガイドブックで東京の町を闊歩する 2 読めないガイドブック』→ https://books-lighthouse.stores.jp/items/657402c17588610001d92ec6