前世紀末から現在まで続々と新たなトピックを世に送り出している、英国オックスフォード大学出版局の知的教養シリーズ《A Very Short Introduction》シリーズのなかから近年とくに注目されているホットイシューを取り上げる。第二弾の本書は、生命倫理や人種差別思想にも深くかかわる「優生学/EUGENICS」。その歴史をふりかえりながら、けっして見過ごすことのできない過去と現状、そして、あるべき未来をさししめす。
目次
訳者によるまえがき
Chapter 1 優生学の世界 (科学的起源と社会的起源/さまざまな優生学/優生学とナチズム ほか)
Chapter 2 優生学と知能 (知能テストの起源/集団での実施へ/道徳的危険/人種と知能 ほか)
Chapter 3 優生学と生殖 (性教育/人工授精/避妊/中絶/安楽死/断種と法廷 ほか)
Chapter 4 格差と優生学 (民族衛生と、国家の概念/ジェンダー/階級/人種/移民 ほか)
Chapter 5 一九四五年以降の優生学 (ニュルンベルクの医師裁判とその影響/人口抑制 ほか)
参考文献と、さらに読みたい読者に
索引